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日语能力考试一级真题(14)

来源: 1235yinming@ | 更新日期:2015-07-28 16:55:16 | 浏览(26)人次

1995年日语能力考试1级真题及答案

読解・文法 (200点 90分)

問題Ⅰ 次の文章を読んで、後の問いに答えなさい。答えは、1・2・3・4から最も適当なものを一っ選びなさい。

     電話とは、ときどき、ひどくいまいましいものである。

     その憎たらしさは、ひとえにその便利さのせいである------したがって、私の家にも、電話がある。

     ちょっとした用件なら(いや、べつだん用件などなくても)手紙より電話のほうが手っとりば やい。遠距離でなければ、はるかに安い。その上、切手の買い置きがあったはずだけれど、などとやたらにいろいろな引出しをかきまわさなくてもいいし、雨が降っていようがいまいがポスト まで出かけなくてもいい。

  が、何にもまして電話の便利な点は、相手の気分だの都合などを無視して、ブザーひとつで強引に電話口へ呼びつけ、有無を言わさず受け答えを強要することができるところにある-----それはもう、①便利を越えて痛快と言っていい--------。

     その痛快さをささえるために、電話をかけられたほうが少々不幸になることもあるのは、②「便利さ」というものの配分にかんする必然性の問題なのかもしれない。じっさい、風呂や便所へ、はいってしまったあとでかかってきた電話なら堂々と無視できるけれど、はいる寸前、つまりほ とんどはいる態勢になったところを不意打ちに来る電話は、あなたをかなり不しあわせにしかねない。(中略)

     たまたま家族がみんな出かけてしまった日曜日など、なぜかひとりで留守番というかっこうのとき、電話の鳴るたびにのこのこ立って行くのがおっくうで----だいたい私あての電話は少ないのだ----断固無視してやろうとは思っても、リーンリーンリーンと鳴りつづけるあの音に対して 居留守(注1)をつかうにはよほどの③図太い神経がいるらしく、ためしに意地を張ってみると、けっきょく、いちいち席を立つよりも、無視しとおすほうが④よほど心の疲れは大きいのであった。

     にもかかわらず、( a )になってみれば、居ながら蕎麦屋でもすし屋でも、ためしたことはないが警察にでも出前(注2)を注文することができるというのは、じっさい愉快、痛快、喝采にあたいする。いざというとき110番(注3)のかわりに「助けて!すぐ来てください、警察御中」と手紙を出す(もちろんその前にはがきや切手をさがす、それから速達料金はいくらだったか思い出す ……)という手間を思えば、どう考えたって、電話を呪うことなど⑤とんでもない忘恩というもの である。

     無論、( b )にしてみれば、郵便のほうが概して控えめで、好感がもてる。(中略)急用でもあれば、帰ってから開封することにして、テープルの上にほうり出したまま出かけてしまってもいいび手紙はおくゆかしく、とちらが返事をするまでけたたましい音をたてつづけたりはしない。

     手紙がめんどうなのは、さよう、自分が( c )にまわったときのことである。電話不精ということばはまだないけれど(個人的に私にはあるのだが)、筆不精という悩みは確実に存在する。と、ここでちょっと⑥不安になって、ひょっとすると不精ではなく無精だったかしら……と、思いまどう(注4)ところが、すなわち手紙を書くのはくたびれるという理由のひとつに相違ない。

     本当なのだ。電話なら、不意をねらわれた相手がまごついているところへ、こちらはいい状態にあるから好調にまくしたてればいいし、主語と述語が噛み合っていようがいまいが、まちがっ て自分のほうに敬語をつけようが、どうせ小用をこらえて(注5)曇った状態にある相手は気がつくまい ……と、たかをくくる(注6>こともできる。

     とすると、もはや結論は出たようなもので、その短絡的結論によれば、( ⑦ )にかぎるの である。

(佐藤信夫『レトリックの記号論』講談社による)

(注1)居留守をつかう:本当はいるのに、いないふりをすること

(注2)出前:料理を、注文した人の家まで届けること

(注3)110番:警察の電話番号

(注4)思いまどう :まよう

(注5)小用をこらえる:トイレに行くのをがまんする

(注6)たかをくくる:大したことはないと思う

問(1)  ①便利を越えて痛快という言い方で筆者は何を言いたいのか。

1.便利だということは常に痛快だということでもある。

2.便利さと いうものは痛快さを越えたところにある。

3.便利であることもあれば、痛快であることもある。

4.便利だという言葉では表現できない痛快さがある。

 

問(2)  ②「便利さ」というものの配分とはここではどのようなことか。

1.一方が便利だと感じたときは、他方は不便だと感じること

2.一方が便利だと感じれば、他方もまた便利だと感じること

3.一方が便利だと感じない場合は、他方もまた便利だと感じないこと

4.一方が 便利だと感じても、他方はどう感じるか分からないこと

問(3)  ③図太い神経がいるとはここではどのようなことか。

1.電話の音がどんなに大きくても驚かないこと

2.鳴っている電話を無視して平気でいること

3.日曜日にひとりで留守番ができること

4.電話に出るのをおっくうがらないこと

問(4)  ④よほど心の疲れは大きいのであったとあるが、それはなぜか。

1.電話が鳴ると出なくてはいけないと思ってしまうから

2.日曜日にはひとりで留守番をしなくてはいけないから

3.期待して出ても自分に来た電話ではないことが多いから

4.電話が鳴るたびにいちいち立っていくのがおっくうだから

問(5)  a~cに入る言葉の組み合わせとして適当なものはどれか。

1.a かけるがわ b 書くがわ c 受け取る立場

2.a かけるがわ b 受け取る立場 c 書くがわ

3.a 受け取る立場 b かけるがわ c 書くがわ

4.a 書くがわ b かけるがわ c 受け取る立場

問(6)  ⑤とんでもない忘恩とはどういうことか。

1.電話で蕎麦屋やすし屋に出前が頼めることをありがたいと思うこと

2.風呂や便所には いっているときに来た電話を無視すること

3.こちらから電話をかけるときのありがたさを忘れていること

4.いつも世話になっている人に手 紙を出して迷惑をかけることv  


問(7)  ⑥不安になってとあるが、何が不安なのか。

1.電話不精という言葉は本当にまだないのかということ

2.自分は本当は筆不精ではな いのかもしれないということ

3.「ぶしょう」は漢字で本当に「不精」と書くのかということ

4.確実にあるのは筆不精という悩みだと本当にい えるのかということ

問(8)  ⑦に入る言い方はどれか。

1.発信は電話、受信は手紙

2.発信は手紙、受信は電話

3.発信も受信もともに電話

4.発信も受信もともに手紙

 

問題II 次の文章を読んで、後の問いに答えなさい。答えは、1・2・3・4から最も適当なものを一っ選びなさい。


     車の運転をしている人なら理解できるように、自分の前方や後方でププッとクラクション(注1)が鳴 ると気になるものです。たとえば、交差点の信号が青になったのに気がつかずに、後ろから「プププープー」と長いクラクションを鳴らされたら、人によっては驚いたり、「うるさいなあ」と不快に感じるでしょう。

     社会心理学者の木下冨雄先生の書かれた「クラクションランゲージ」という論文の中に、クラクションのエピソードがあります。ある教授が道を歩いていたとき、後ろからきた車からクラク ションを鳴らされた。教授は車を通すために道を譲った。ところがすれ違ったときに車はもう一度クラクションを鳴らした。①人がどいてやったのにまたクラクションを鳴らすとは失礼な奴だ、 と②教授は怒っている。木下先生はそこで、最初のクラクションは「A 」という意味だが、後のクラクションは、「 B 」という感謝の意味のクラクションですよ、と③説明をされたという話です。木下先生はこの体験から、日本では:車を運転する人と運転しない入との間にマイカー(注2)文化とノーカー(注3)文化という異なる文化圏が成立しており、このエピソードは④一種の文化摩擦ではな いかと述べています。

     筆者は実験で交通状況を設定して⑤クラクション反応を求め、状況の違いによりどのようなクラクションが存在するかを分析しました。刺激場面(注4)を実験室でスライドプロジェクター(注5) によって提示させ、実験教示を聞いた後に被験者(注6) はスイッチを押してクラクションを鳴らします。

     細部は省きますが、分析の結果、クラクションには社会的エチケット、安全確保、⑥感情表現の三つのパターンがあると推定できました。非常に短い社会的エチケットのクラクション、中程度の長さの安全確保のクラクション、最も長い(0.5秒を超える長さ)感情表現のクラクションです。初心者は長さの違いがはっきりせず、安全確保や社会的エチケットと感情表現のクラクショ ンが重なっています。また、いかなる交通状況でも、平均して0.5秒を超えるクラクションを鳴らすドライバーが一定の比率で存在しています。しかし、⑦こういう何気ないクラクションが(中 略)「この馬鹿野郎!」という挑戦的で攻撃的な意味と受け止められる恐れがあります。

(蓮花一己「カーコミュニケーション その2」『人と車』1994年第2号(財/全日本交通安全協会による)

(注1)クラクション:自動車の警笛

(注2)マイカー:自分の車

(注3)ノーカー=車を持っていないこと

(注4)刺激場面:実験で反応を導き出すための場面

(注5)スライドプロジェクター:スライドを映すための機械

(注6)被験者:実験を受ける人


問(1)  ①人とあるが、ここでは誰のことか。

1.木下先生     2.ある教授     3.車を運転していた人     4.筆者  


問(2)  ②教授は怒っているとあるが、なぜ教授は怒ったのか。

1.クラクションの音がうるさかったから

2.クラクションの音に驚いたから

3.クラクションの意味を誤解したから

4.クラクションの意味が間違っていたから

問(3)  「 A 」と「 B 」に入る適当な組み合わせを選べ。

1.A:ありがとうB:ご苦労さま

2.A:こんにちはB:すみません

3.A:あぶないそB:お先にどうぞ

4.A:どいてくれB:どいてくれてありがとう

問(4)  ③説明をされたとあるが、誰が説明したのか。

1.木下先生     2.ある教授     3.車を運転していた人     4.筆者  


問(5)  ④一種の文化摩擦とあるが、ここではどのような意味か。

1.国や文化が異なると、同じクラクションの意味が異なる。

2.いつ鳴らすかによって、同じクラクションでも意味が異なる。

3.クラクションの長さが異なると、クラクションの意味も異なる。

4.運転する人と運転しない人では、同じクラクションの意味が異なる。

問(6)  ⑤クラクション反応とは、ここではどのようなものか。

1.クラクションがどのような意味を持つか

2.クラクションにどのような反 応をするか

3.クラクションをどのように鳴らすか

4.クラクションについてどう思うか

問(7)  ⑥感情表現のクラクションとは、ここではどのようなクラクションか。

1.怒っている気持ちを表現するクラクション

2.うれしい気持ちを表現するクラクション

3.悲しい気持ちを表現するクラクション

4.楽しい気持ちを表現するクラクション

問(8)  ⑦こういう何気ないクラクションと1よどのようなクラクションか。次の中から適当な組み合わせを選べ。

1.0.5秒以上 感情表現

2.0.5秒以上 安全確保・社会的エチケット

3.0.5秒を超えない感情表現

4.0.5秒を超えない安全確保・社会的エチケット

問題Ⅲ 次の(1)~(6)の文章を読んで、それぞれの問いに対する答えとして最も適当なものを1・2・3・4から一つ選びなさい。


(1)私は最近、外国へいく機会に何回かめぐまれ、諸国の鉄道に乗ってみている。風景や乗客は もとより、車両の構造や鉄道運営の流儀(注1)など、なにからなにまで、ものめずらしいことばかり で、おもしろくてたまらないけれど、外国の鉄道の味を知ってしまったら、日本の鉄道はつまらなくなるかというと、けっしてそうではない。外国での鉄道旅行のおもしろさは、異邦人(注2)としての おもしろさであり、日本のそれとは、味わい方の立場が違うのである。外国の鉄道に乗りながら、日本の鉄道への郷愁(注3)を感じることがしばしばであったのも、そのためであろう。


(宮脇俊三『鉄道旅行のたのしみ』集英社による)


(注1)流儀:やり方

(注2)異邦人:外国人

(注3)郷愁:故郷をなつかしむ気持ち


問(1)  外国の鉄道に乗りながら、日本の鉄道への郷愁を感じることがしばしばであったのはなぜか。


1.外国の鉄道に乗っていると、異邦人と見られてつかれてしまうから

2.外国の鉄道はものめずらしいことばかりで、つかれてしまうから

3.外国の鉄道と日本の鉄道では、異なるおもしろさを感じるから

4.外国の鉄道と日本の鉄道は、なにからなにまで似ているから


(2) 外山滋比古氏は、「象は鼻が長い」というタイトルで二重主格を扱った日本語文法論の本が、書店で童話の棚に入れられてしまった話を紹介している。

     このように、誤って不適切な分類項目に入れてしまうと、検索(注1)できなくなる。分類作業を他人に任せている場合、この種の事故は、頻繁に発生する。

     自分でやっていても、錯誤で誤入する場合がある。正しい項目をいくら探しても、目的の資料は出てこない。しかも、誤って入れたのだから、どこに入ってしまったかは、見当もつかな  い。そこで、すべての項目を探すようなはめ(注2)になる。


(野口悠紀雄『「超」整理法』中央公論社による)


(注1)検索:調べてさがし出すこと

(注2)はめ:困った結果


問(1)  問い この文章で、筆者が最も言いたいことは何か。


1.間違って分類されるような書名はつけないほうがいい。

2.間違って分類すると、見つけだすことができなくなる。

3.他人が分類した時は、すべての項目を探す必要がある。

4.自分で分類した時は、適切な項目をすぐに探し出せる。


(3)      次の文章は男女平等に関する国民の意識調査の結果について述べたものです。

     20歳以上の人に男女の地位の平等感に関する面接調査を行った。[法律や制度上]、[家庭生 活]、[社会通念(注1)・慣習・しきたり]において、それぞれ男女が感じる平等感を聞いたところ、ゆうぐう 次のことがわかった。[法律や制度上]は、女性の約55%が「男性の方が非常に優遇されている」(注2)または「どちらかといえば男性の方が優遇されている」と考えており、「平等である」と 考える女性は30.8%にとどまる。また[家庭生活]においては、男性の方が優遇されていると 感じる女性が[法律や制度ヒ]より増加するが、同様に感じる一男性は全体のほぼ半数である。 さらに、[社会通念・慣習・しきたり]においては、「男性の方が非常に優遇されている」また は「どちらかといえば男性の方が優遇されている」という意見が、男女とも70~80%を占めている。


(注1)通念:社会一般に共通した考え

(注2)優遇されている:有利に扱われている


問(1)  次のA・B・Cのグラフは、それぞれ[法律や制度上]、[家庭生活][社会通念・慣習・しきたり]の分野における男女の平等感を図示したものです。A・B・Cが、それぞれ、どの分野を示したものか、次の組み合わせの中で正しいものを選びなさい。



(グラフ:内閣総理大臣官房広報室編『月刊世論調査』1993年5月号大蔵省印刷局による)


1.A:法律や制度上 B:社会通念・慣習・しきたり C:家庭生活

2.A:家庭生活 B:法律や制度上 C:社会通念・慣習・しきたり

3.A:社会通念・慣習・しきたり B:家庭生活 C:社会通念・慣習・しきたり

4.A:家庭生活 B:社会通念・慣習・しきたり C:法律や制度上


(4)      アイヌ(注1)の人たちと自然との関わりは、一言でいうと「共存」である。「尊重」といってもい いかもしれないが、「支配」や「破壊」といった概念とは無縁(注2)の関わり、関係を 持つ。人々は、 自然界からたくさんのものを得る。さまざまなものを取る。取るといっても奪い取るのではな く、神様から受け取るのだという考えを持つ。盗み取るのではなくて受け取るのである。だか ら恵みを受けるとか、授かるという、神様を意識しての言い方が多い。


(藤村久和『アイヌ、神々と生きる人々』小学館による)


(注1)アイヌ:日本の少数民族の一つ

(注2)無縁:関係がないこと


問(1)  自然との関わりについて、アイヌの人たちはどのように考えているか。


1.自然から生きるのに必要なものを受け取り、自然とともに生きていく。

2.自然を大切に考え、自然からは決して食べ物を取らないようにする。

3.さまざまなものがある自然界を、神様のように支配しようとする。

4.自然は成長していくので、あまり破壊を気にしなくてもいい。


(5)      自然と芸術との関係は、決して単純ではない。一般に、「自然を写し、再現さすもの」と考  えられている美術一特に絵画一の場合でさえ、そうだった。それというのも、ひとつには入間がすでに「自然の一部」であり、しかも「自然に向って対立し、それを解釈する立場にい  る存在」だからで、「自然」は決してあらゆる人間に同じものとして立ち現われるのではない。そうである以上、「自然を再現させる」とか「自然を忠実に写す」とかいっても、それはそれ  を行う芸術家の「自然」をどうみるかということときり離しては、あり得ないわけです。


(吉田秀和『人生を深く愉しむために』海竜社による)


問(1)  この文章から、自然と絵画との関係はどのようなものだと考えられるか。


1.自然の一部として人間の前に立ち現われるものが絵画である。

2.あらゆる自然を絵画は忠実に写し、再現させることができる。

3.同じ自然を描いても、見る人によって異なって見えるのが絵画である。

4.絵画は描く人が自分も含んだ自然を解釈することに基づいている。


(6)      下のA~Dは・それぞれア、イ、ウ、エのどこかに入る文です。

子どもはその発達の途上、二つのことばの獲得を慧られる。

(ア)

(イ)

(ウ)

(エ)

A 私たちおとなのことばは、こうした二つのことばの重層性において(注1)成り立つ。

B 一つはいわゆる・ことばの誕生、ともよばれる、乳児期から幼児期 (注2)にかけての、あの親たちを喜ばせてやまぬことばである。

C このことを無視したことばや言語についての論議は、十分な深さにいたらないままに終るのでないかと思われる。

D そして今一つは、子どもが学校時代を通して、新たに身につけてゆくことを求められることばである。


(岡本夏木『ことばと発達』岩波書店による)


(注1)重層性:いくつも重なっていること

(注2)乳児:あかちゃん


問(1)  正しい組み合わせのものを選びなさい。


1.ア:A イ:D ウ:C エ:B

2.ア:B イ:D ウ:A エ:C

3.ア:C イ:B ウ:A エ:D

4.ア:D イ:C ウ:B エ:A

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