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日本语一级阅读4

来源: | 更新日期:2010-05-19 15:37:43 | 浏览(135)人次

  同じ一つの事柄でも、表現のしかたで大いに印象が異なってくる。学生たちに、「私たちの人生はたかだか100年、短いものだ」と言っても同意の反応はない。100は小さい数だが、「年」は長いと感じているから、100年は短くないのだ。しかし、「私たちの人生はたかだか30億秒、短いものだ」と言い換えると「おや!そうだなあ」という顔つきになる。目の前を刻々と流れる「秒」という時間は極めて短いから、30秒という大きな数でも相殺できないからだろう。(中略)

  どんな話題でも、数字を挙げると正確そうに見えるが、その数と単位の組み合わせによって、わかりやすくも、わかりにくくもなる。その使い分けに十分注意する必要がある。数字が出された根処とともに、数の単位に注意しておかないとごまかされることがあるからだ。実感を伴わない巨大な数か、いかにも大したことがなさそうな小さな数字で煙に巻いてしまう手口が、よく使われている。

  交通事故数を例にとってみよう。日本では、1年で約1万人が交通事故で亡くなっている。好調阪神で満員になった甲子園の観客5人に1人が(つまり、あなたの前後左右の誰かが、いやあなた自身かもしれない)1年のうちに亡くなり、5年で観客がゼロになるくらいの多い数である。しかし、1日にするとほぼ30人で、それを1つの都市にするとゼロか1人だから、「今日の交通事故数」が警察署前に掲示されても人々は大きな数とは思わない。つまり、あの掲示は、交通事故の恐ろしさを伝えているのではない、逆に交通事故は少ないのだと安心させており、かえって事故を増やす効果になっていると言えるだろう。

  去年、戦後の交通事故の死者総数が50万人を超えたという報道があった。日本は、事故から24時間以内の死者しかこの総計に入れないが、国際的に主流となっている30日以内の死者数とすると60万人を超えるだろう。この数は静岡市や新潟市のような地方中核都市の人口に匹敵し、それだけの数の人々がすべて交通事故で姿を消してしまったことを意味する。このように積分すると「交通戦争」という言葉が実感できる。警察署の前には、せめてこの累積死者数が掲示されてしかるべきだと思う。

  クルマ社会の異常さを感じている私だから交通事故数を話題にしたのだが、このような数字のトリックはどこにでもころがっている。なぜそのような数字としては発表してのかを考え、発表者の意図を見抜くことが大事だと思う。

  問1「大いに印象が異なってくる」とあるが、たとえばどのように異なるのか。

  1)100年と30億秒は同じ長さなのに、30億秒と言うと長く感じる。

  2)100年と30億秒は同じ長かなのに、30億秒と言うと短く感じる。

  3)100年と30億秒は異なる長かなので、30億秒と言うと長く感じる。

  4)100年と30億秒は異なる長さなので、30億秒と言うと短く感じる。

  問2「いかにも大したことがなさそうな小さな数字」の例は、次のどれか。

  1)一年間に交通事故で死亡した人の数。

  2)甲子園に野球を見に来た観客の数。

  3)自分か自分のとなりにいる人が死ね確率。

  4)警察署の前にある「今日の交通事故数」。

  問3「あの掲示」とあるが、それにはどのような問題があると筆者は考えているのか。

  1)警察署がある地域では交通事故が少ないから、心配しなくてもよさそうだと思わせていること。

  2)掲示されている交通事故の数があまりにも大きいので、かえってその現実が実感で。きないこと。

  3)掲示は交通事故が少ないという印象を与え、事故を減らす効果を上げていないと思われること。

  4)交通事故の恐ろしさよりむしろ、自分が事故にあわなかったという安心感を与えてしまうこと。

  問4「このような数字のトリック」とあるが、どのようなごまかしか。

  1)人生の長さを述べてから交通事故の問題に論を展開すること。

  2)部分的な数字だけを見せて、全体の数をわかりにくくすること。

  3)野球の観客数を使って、交通事故の死者数を説明すること。

  4)国内の数字だけ見せて、国際的に比較した数字を見せないこと。

  問5 交通事故の死者数の示し方について、筆者はどうすれば最もよいと考えているか。

  1)警察署の前に掲示してある交通事故数には真実を書いた方がよい。

  2)警察署の前の交通事故数は役に立っていないので掲示しない方がよい。

  3)警察署の前には戦後の交通事故による死者数の合計を出した方がよい。

  4)警察署の前の交通事故数には、事故から30日以内の死者数を出す方がよい。

  問6 戦後の日本の交通事故による死者数について、筆者はどのように感じているのか。

  1)「戦争」と言ってもいいほど死者が多い。

  2)一都市では1日ゼロか1人だから、少ない。

  3)50万人では多くないが、60万人は多い。

  4)国際的に比べても、人口の割りには少ない。
  問7 筆者は数字を使った説明について、どのように考えているか。

 

  1)数字を使った説明にはごまかされやすいので、信用してはならない。

  2)数字は単位によって受け取り方が異なるので、説明には使わない方がよい。

  3)たとえ正確にみえる数字でも、それの持つ意味を注意深く読みとるべきである。

  4)けいさつが発表した数字でも、ごまかしもあるので、資料としては使わない方がよい。

  問題2 次の文章を読んで、後の問いに答えなさい。答えは、1、2、3、4から最も適当なものを一つ選びなさい。

  変わった趣味をいくつももっている人に会ったので、いろいろ質問して教えられたことがある。ある単調な趣味について、そんなことが面白いのですか、と聞くと「何でもそうだが、一生懸命やれば面白い」という答えだったのて感心した。この人は趣味についてよくわかっている人だと思ったのだが、それは、趣味のみならず仕事でも同じであり、結局、人生全体についても同じなのだろうと思う。

  何か面白い趣味はないかという人がいるが、一生懸命やらないのなら趣味はみんなくだらなくてつまらないのにちがいない。ゴルフでも、碁でも、釣りでも、テニスでも、何でもそうだが、下手でも一生懸命やる人と一緒になったときは、気持がよいのはだれしも経験があるところである。ボヤイたり、批評したりしながらやるのでは、本当の面白さはその人から逃げていってしまう。面白さや幸福は自分の内部から湧いてくるものであって、外部に存在するものではないからである。(中略)

  そういう点からいうと、仲間の目をいつも意識している日本人は、なかなか一つのことに熱中できない。周囲から何かいわれるのが恐いので、それへのいいわけを考えたり、逃げ道をあらかじめ作ったりするので、熱中する幸福は知らないまま一生を終わってしまうのが普通になっている。それだけならまだよいが、時には他人にも同じことを要求して何かに熱中している人がいると、いろいろそのアラ探しをする。アラとして出る理由は、仲間への交際が粗略になっているというのがいつも第一で、仕事をしていないのではないかというのが第二である。

  そういう空気のなかで生活すると、人はだれでも知らずなうちに、

  (1)弱者演出

  (2)被害者演出

  (3)不器用演出

  をいつも心がけるようになる。日本人社会で暮らすのに忘れてはならない三種の神器はこれで、人と話をするときは「私なんかグノですよ」とか、「いつもいいようにやられてばっかり」とか、「失敗ばかりでそんな余裕はありません」とかを必ず三分間に一回ぐらいはいわないとうまくいかない。

  栄進のお祝いをいわれたときでも「三流社会ですから部長になったといっても実態はヒラと同じですよ」とか、「ムリヤリ引っぱり出されて委員になっただけで、五里霧中です」とかの返事をしないといけないことになっている。これはもう礼儀の一種であり、たくさんの人が反復使用するので磨きぬかれて、ほとんど芸術作品になったようないいまわし方ろある。

  これは、対人関係円滑化の技術としては確かに有効だし、アメリカ人でもときどきはそういう会話そする。しかし決してホンキでそう思っているのでないところは、日本人として学ばねばならない。多くの日本人は演出を重ねているうちに、それが本当の自分になってしまっている。

  問1「人生全体についても同じなのだろう」とあるが、ここで筆者の言いたいことは何か。

  1)この人は趣味をたくさんもっているから人生を楽しんでいることだろう。

  2)一生懸命やれば何でも面白いということは人生についても言えるだろう。

  3)この人は変わった趣味をもっているから生き方も変わった人なのだろう。

  4)人生についてもこの人から教えてもえば面白くなることがあるだろう。

  問2「本当の面白さ」とあるが、趣味の「本当の面白さ」について筆者がどう考えているか。

  1)趣味というのは、熱心にやればやるほど本当に面白くなるものだ。

  2)趣味を本当に面白く感じるのは、上手な人といっしょにやるときだ。

  3)他人から勧められてやり始めた趣味は本当に面白くなることはない。

  4)趣味というのは、批評しながらやらなければ本当の面白さがわからない。

  問3「他人にも同じことを要求して」とあるが、どのようなことを要求するのか。

  1)趣味でも仕事でも一生懸命にやること。

  2)周囲の幸福そうな人のアラ探しをすること。

  3)何かに熱中したりしないようにすること。

  4)現在の趣味の面白さについて話すこと。

  問4「そういう空気」とあるが、どのような空気か。

  1)弱い人を周囲の人が助けてあげるような空気。

  2)仲間とな交際をいいかげんにするような空気。

  3)熱心に仕事をしない人が批評されるような空気。

  4)何かに熱中している人が嫌がられるような空気。
  問5「弱者演出」とあるが、どのように振す舞うことか。

 

  1)自分の弱いところや欠点を人に隠そうとすること。

  2)人の欠点を探し出してそれを他の人に伝えること。

  3)体が弱いことが人にもわかるように工夫すること。

  4)自分が弱くてだめな人間だというふりをすること。

  問6「これ」とあるが、何を指しているか。

  1)芸術的な美しい言葉を使うこと。

  2)けんそんする言葉を口にすること。

  3)お祝いを言われたら礼を言うこと。

  4)自分の欠点を隠すようにすること。

  問7 筆者がこの文章で最も言いたいのはどのようなことか。

  1)対人関係を円滑にする言葉は有効なものであり、日本人は自信を持って使うべきだ。

  2)弱くてやられてばかりいる不器用な人の方が、日本人の社会では暮らしやすい。

  3)人目を気にしてだめな自分を演じるより、何かに熱中して生きる方が人生は面白い。

  4)仲間との交際や仕事をしっかりやっていれば、人にアラ探しされないで幸せになれる。

  問題3 次の(1)から(5)の文章を読んで、それぞれの問いに対する答えとして最も適当なものを1、2、3、4から一つ選びなさい。

  (1)アメリカのコラムニスト、ボブグリーンは、結婚後かなりたってから始めて父親となりました。彼はほとんど一昼夜にわたった難産にずっと立ち合ったあと、「この24時間で自分がまったく別の人間になったみたいだ」と記しています。グリーンが「別人のよう」になったという変化は、どのようなものなのでしょうか。グリーンは長い出産への立ち合いを終いて病院から帰宅する道で、乳母車を押して歩いている女性に出合い、「お子さんはおいくつですか。」と尋ね、「15カ月になります」とその女性と親しく会話を交わしたことを述べ、これまで見ず知らずの女性に声をかけたり、子どものことを進んで話題にしたことなどなかった、それを思わずそうしていた自分をかえりみて、「こんなことははじめてだ!」と自らの変化に驚いてこのエピソードをしめくくっています。

  「問い」「自らの変化に驚いて」とあるが、具体的にどのような変化に驚いたのか。

  1)出産を経験した妻に対してやさしい態度になったこと。

  2)自分の子どもが一番かわいいと思うようになったこと。

  3)他人の子どもに対しても関心を持つようになったこと。

  4)知らない人にも自分の子どもを自慢したくなったこと。

  (2)「おじさん、いい年しているのに案内、気がおけないわネ」

  ある初老の紳士、若あい女性にそう言われて、年甲斐もなく、いい気になっていたら、若い世代の間では、気のおけない、が気を許せない、危険な、という意味だと知って、がく然とし、がっくりきたという、ウソのような本当の話がある。

  遠慮のいらない、の意味の気のおけないに、安心のならない、という新しい用法が発生したことをはじめて報告したのは、見坊秀紀氏である。私はもちろん、それを読んで知っていたが、まだ、それはごく一部の俗語であろうと思っていた。まさか、胸をはって、こちらの方が正しいのだ、と主張する人が出てこようとは夢にも思っていなかった。

  「問い」「こちらの方が正しい」とあるが、「こちら」とは何か。

  1)「気のおけない」は「気を許せない」という意味であること。

  2)「気のおけない」は「遠慮のいらない」という意味であること。

  3)「気のおけない」は「いい気になる」という意味であること。

  4)「気のおけない」は「がっくりくる」という意味であること。

  (3)「新電池の基本性能が確認でき、実用化のメドが立ちました」——(中略)

  この電池は人工衛星の姿勢制御などに使っている一種のこまのようなもので、半経20センチほどの円筒形。高速で回転運動することによってエネルギーを蓄え、必要な時あに電気エネルギーとして放出する。従来の電池が化学反応で電気エネルギーを放出していたのとは仕組みが根本的に異なり、「物理電池」と呼ばれる。

  電池は携帯電話から宇宙船まで、産業の動力源として応用範囲が極めて広い。しかも、最近は地球環境保護の視点からも猛烈な勢いで開発戦争が進んでいる。
  「問い」「物理電池」と呼ばれるのはなぜか。

 

  1)化学反応をおこして電気エネルギーをつくりだすから。

  2)回転エネルギーを電気エネルギーに変えて使えるから。

  3)姿勢を制御させるためにこまのような形に作ったから。

  4)半経20センチほどの円筒形の物体を動力源とするから。

  (4)辞書は、言葉の学習になくてはならないものである。自らの言葉であっても、外国語であっても、辞書を引いた経験のない者はいまい。辞書には使用されている言葉のあるがままの姿が載せられていると同時に、言葉の使用を規制する働きもある。つまり、「辞書に載っていない使い方は正しくない」とか「使ってはならない」という考え方である。しかし、実際問題として、辞書に言語活動の表現すべてを記述することは不可能である。辞書を活用することは大切だが、辞書に書いてあることを重視するあまり、言葉の自由な使用が規制される方向に向かうことは、好ましいことではない。

  「問い」この文章の内容とあっているものはどれか。

  1)辞書を引いた経験がない者まいるが、辞書は多くの人に使われていて特に外国語の学習には必要なものである。

  2)辞書には言葉の使用を規制する働きもあるから、辞書に載っている使い方から外れないようにした方がよい。

  3)辞書には言語の表現すべてが載っているわけではないから、むしろ辞書にない自由な表現を求めるのがない。

  4)辞書に書いてあることを必要以上に重視して、辞書に載っていない使い方を規制しすぎることは望ましくない。

  (5)日本では、2001年4月から、「家電リサイクル法」という法律が実施される。これはゴミを減らすために、家庭で不用になった家電の処理方法について決めたものである。この法律では、メーカーは販売店などを通じて集められたテレビ、エアロン、冷蔵庫、洗濯機の4種類の家電から鉄、銅、アルミ、ガラスなどを回収し、再び原材料や部品として利用することが義務つけられている。同時に、それぞれの製品について重量の何%ぐらいを再利用しなければならないかというリサイクル率の目標も表のように決められている。

  表からわかるように、リサイクル率の目標はあまり高くない。その原因は、家電製品に多く使われているプラスチックがリダイクル法の対象外になったためといわれている。

  図のとおり、プラスチックが製品の重量のおよそ3分の1以上を占める(A)と(B)は、リサイクル率の目標が50%となっている。特に(B)は4種類の家電製品の中でプラスチックの使われている割合が最も高い。それに対して、再利用しやすいガラスが全重量の半分以上を占めている(C)は、上記の2種類に比べ、リサイクル率の目標が少し高くなっている。また、(D)の目標の数字が最も高くなっているのは、再利用の方法が決まっている金属類が多く使われているからである。

  表製品ごとのリサイクル率の目標

  製品名   リサイクル率エアコン  60%テレビ   55%冷蔵庫   50%洗濯機   50%

  「問1」家電リサイクル法によってメーカーがしなければならないことは何か。

  1)4種類の家電から指定された原材料を回収して再利用すること。

  2)4種類の家電に使われている金属類の50——60%を再利用すること。

  3)4種類の家電は、再利用できる原材料だけを使って製造すること。

  4)4種類の家電に使われているプラスチックを回収して再利用すること。

  「問2」文中の(A)(B)(C)(D)に入る製品の組み合わせはどれか。

  1)A:冷蔵庫      B:洗濯機       C:テレビ       D:エアコン

  2)A:冷蔵庫      B:洗濯機       C:エアコン     D:テレビ

  3)A:洗濯機      B:冷蔵庫       C:テレビ       D:エアコン

  4)A:洗濯機      B:冷蔵庫       C:エアコン     D:テレビ

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