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7月11日 19時37分
がんの患者が治療や療養生活の中で直面する問題や悩みを解決してもらおうと、必要な情報やアドバイスをまとめた冊子の試作版を国立がんセンターが作り、１１日、この冊子を紹介する講演会が開かれました。

講演会は、東京・中央区にある国立がんセンターと全国１８の会場を結んで行われ、患者など、あわせて６００人余りが参加しました。冊子は、がん患者に必要な情報を伝えることで治療や生活への不安を軽減してもらおうと作られたもので、治療の副作用で味覚が変わったときの料理の方法や、医療費のうち自分がどれくらい負担するのかなど、治療から療養生活に至るまで、必要なアドバイスが具体的に書かれています。講演会では、国立がんセンターの医師が冊子を紹介したあと患者から意見や質問が出されました。この中で「自分の病気について、医師に、どう質問すればよいかわからない」といった質問が出され、がんの専門医が「相談支援センターを訪ねたり、冊子を読んだりして聞きたい質問を整理してほしい」などと答えていました。乳がんの患者の１人は「自分ががんになったときは治療や生活のことを手探りで調べないといけませんでしたが、このような冊子があると全然違うと思います。今後は、がんが再発した人に対するアドバイスなどを盛り込んでもらいたいです」と話していました。国立がんセンターでは、こうした意見を集めて、冊子に書かれている内容を見直し、来年には完成版をがん患者に配りたいとしています。冊子の試作版は、国立がんセンター、がん情報サービスのホームページで公開されています。